プロデューサー ステイトメント
大型の開発計画からは微妙に外れている東京のやや東側に位置する独特のエリア。このあたりの特徴を何と言い表してよいかわからず、わたしたちはとりあえずそのまんま「セントラル・イースト・トーキョー(CET)」と呼び始めました。
空き物件を利用し街全体をギャラリー化するイベントをスタートさせた2003年以来、経済効率が先行する他の開発エリアでは成し得ないアート・デザイン・建築の実験を重ねてきましたが、今では先鋭的なコンテンポラリーギャラリーやユニークなアトリエ、スタジオ、オフィス、カフェ等々が集積するエリアに変貌しつつあります。
CET07では夜に注目しましたが、都心でありながら夜になると静まり返るこのエリアの特徴は、ある意味貴重です。どこの繁華街にもあるような24時間型の施設が増えることがよいことだとも思えません。せっかく他にはないユニークなエリアの変貌がリアルタイムで進んでいるのです。CETならではの夜の過ごし方とはどんなものになるのでしょう。それは時間と空間を同時に考えることに他なりません。そんな問いがCET08の核となっています。
タイム・スペース・トランスフォーム。それは時間と空間に対する意識自体の転換を意味します。そこにデザインはどう切り込めるのか。アートはどうでしょうか。それぞれの業界の中で別々に問題を扱うのではなく、ある問題を巡って様々な智慧を集めてみること。それがエリア名を冠した運動体としてのCETの特徴です。
一日だけの企画もありますし、開催期間すべてにわたる企画もあります。毎度のことながら突発的な変更もあると思います。何しろ対象が動いているのです。サービスを受けに来るのではなく、自ら積極的に参加しに来てください。都市における時間と空間をめぐる新たな発見があるはずです。
CET08プロデューサー
佐藤直樹